2015年

5月

06日

思い出深いカイン・パンジャン

 

サルンの製作をご希望されるお客様が時々いらっしゃいます。

 

サルン、もしくはカイン・パンジャン、バリではカマンとも呼ばれる正装の時にロングスカートのように巻く1枚の布。

 

大きさは縦1m、長さ2mある大きな布です。

 

初心者の方で大きめの柄で取り組んでも1週間はかかります。

 

かかる時間のほとんどはロウ付けの作業に費やします。

これがとても忍耐の必要な作業なんですが、慣れてくると奥が深く楽しい作業に感じられるようになります。

 

 


こちら私が夫の勤めていたバティック工場に通っていた時に初めて作ったシルクのカイン・パンジャンです。

日本の古い着物の柄からアイデアをもらいました。

 

このころ、1カ月いくら、という月極め工場使用料で布だけ自分で持ち込んで通っていました。

外国人専用に教えてくれる人など誰も居ず、ほぼ放置状態。

時には言葉のやりとりに困りながら見よう見まねで作業していました。

 

その1カ月の工場使用料、10年以上前ですが、今でもけっこういいサルンが1枚買えてしまうような値段です。

しかし自分で作ることに意義がある、と思っていました。

これは1カ月とちょっと、かかっていたように思います。

とても気ままで、1日中作業する日もあれば半日行ってあとは昼寝したり、やる気が薄れたら休んだり、風邪などで寝込んでいた日もあったように記憶しています。

 

バリのバティックに特徴づけられる花鳥風月のはっきりした色使いの布はその工場でも毎日のように作られていました。

サルン・パンタイと呼ばれる、ビーチなどでサッと巻きつけらるサルンだったり、ベッドカバーに使われるものだったり。

そんな中でひとり自分の信じる物をもくもくと作っていたのでした。



バリ島検索のバリケン
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